2023/02/13

カーフマンレースレポ!いっつも脳筋だけど頭で走ったよ

 

 お疲れ様です!物理学類2年次小林です。カーフマンエリート男子に出場させていただいて、レースレポ書きかくてうずうずしています(明日量子力学のテストなんだけど……)。純粋なまでにレースレポです。

 

正式記録は出ていませんが速報?を見れるのでこれと撮っていただいた写真で振り返ります(出ました!Σ39位 1'24'14)。

 

1st run 17’04 32

 

 1kmの折り返しコース×5周。軸にした作戦は2つ。絶対前を引かない(一人にならない)ことと折り返しをうまくやること。

 

整列

 心臓のボルテージは高まり、ピョンピョン跳ねながら脚を叩いて筋肉も緊張させる。整列の合図が出て80人が一斉に動き出す。出遅れてしまって位置取りは失敗。後方の真ん中に鎮座することとなった。ミスったと思って、最右へ移動して前へでようかと考えたが、アナウンスでスタートしてすぐにコースが左に狭まるのを聞いてその場に留まった。幸いスイムより人を抜くのが簡単なので、開幕ダッシュで前に出てそれから集団のどこに入るか決めればいい。

 

スタート 

 1周目。開幕で割り込んでいい位置に入れたと思う。高校の記憶だが5000mトラックとか駅伝の1区とかではすごい押しあいだったから、あまり人にぶつからなかったことに少し拍子抜けした。しばらく走ると集団は縦列に伸びていって時計は3’10/kmとかなのに前は離れていくからスルーして、自分のところで全体が分離したと思う。後ろに集団がいるのを確認してペースを落として真ん中に入った。そこにちゃんとわたなべもいた。1周終わったところの折り返しを無理やり内側に入ったら接触してふらついたけど、立て直せてよかった(1周目でよかった)。以後は折り返しの前だけ先頭に立つことに決め、わたなべをマンマーク。3周目あたりで最初飛ばしてペースが落ちた集団に追いついて呑み込んだ(吞み込まれた?)。バイクのことを考えて集団でいることを大事にしていたのか、そこまでペースは速くなかったから(3’30/km?)抜けたのだけれど、3’20/kmで走るわたなべ(と小林)に何人かついてきたから前行ってと合図を出して再び集団走。最終的にはわたなべ、伊藤君、私の3人で走った。最後の折り返しでガーミンが5kmのラップタイム16’40と叫んだ。高校からの悲願が思わぬ形で達成()されたことに感動しつつ、余力を感じていたことを不思議にも感じた。集団は引かせて折り返しだけ前に出て蓋をする(折り返し後普通に走ってれば後ろの集団に自然と呑み込まれる)持たざる者の戦略がはまってありがたかった。余力はトランジ駆け込みに少し振ってなだれ込んだ。トランジションはあまり速くないのだ。









Bike 48'04 54位     383841574854

 

 4.8km×6周回。速報のバイクラップを並び替えてみると泣きたくなってきた。作戦は折り返しで前にいれるように回す。順位を見てわかるようにパックをだいぶ落とした。

 

第一パック

 たった半周だった。いや、最初に追いつくのを考えたら半周もなかったのではないか。ランを終えるとすぐ、前に追いつくか後ろを待つかの選択を迫られる。前に3,4人がぱらついていたので、ランの余力を大幅に割いて全力で前に追いつくことを決断した。しかしすぐには追いつかずミスったかと逡巡していると後ろからすごい勢いで2人きたのでつかせてもらった。無事追いつけて集団が形成された。一旦集団につければ楽なので安堵して回した。が、それも束の間だった。すぐに90度カーブが見えたのだが、折り返しだと勘違いしてしまっていた。折り返しだと思って少し無理して回していたので本当の折り返しで出遅れてしまった。立ち上がりは謎の自信があったのでしばらく追いかけたがそのまま追いつくことはなかった。みるみる小さくなる背中たちを追いかける意味も能力もなかったが、後ろを振り向いても蜃気楼のようなゆらめきだけで、頭が真っ白になっていた。わたなべも玉井も後ろにいるはずなので回収の時を待ちながらゆるゆる半周漕いだ。……最初いた集団速すぎん?







 Caption:1周目の折り返し。走も終盤。笑ってるか? 

 



第二パック

 絶望しながら泣いて笑った1周回。ようそろ後ろの集団が形を持ってきた。息も落ち着いて気合も十二分、応援の声にも後押ししてもらって流れに乗った。第二回戦のスタートだ。パックの間を考えるとあまり速くないパックだと思っていたのだがそんなことはなく(だいたいのトライアスリートの単走力に私負けてる気するから…)、最初より人数こそ多かったが頑張って漕ぐこととなった。そしてこのパックでカーフマンを肌で感じることになった。3周目の立ち上がりでふくらはぎが鳴いた。筋肉の玉のようなもの()がふくらはぎを上下しながらピキピキ鳴いた。無理!と、思うが今度は後ろがあるか分からなかったのでしばらく付いて行った。回すことはできないので基本後ろにいて、前行きそうになったら入れてもらったりしたが結局置いて行かれた。ボトルの水をかけたりギアを軽くしたり持ち上げる動作だけで漕いだり、治ることを祈りながらある程度のスピードを保ちながら漕いだ。奥の折り返しを曲がって状況を把握する。わたなべが4人で漕いでるのを見て、苦しそうだな、と思うとしばらくして金田さんの集団(つまり先頭!!)が見えて緊張が高まった。あと2周逃げないといけない。後ろをみると近くも遠くもない距離に大集団があってこれが集団としてはラストだと覚悟する。しばらくして気持ちよく呑み込まれる。

 

第三パック

 

 第三パックは玉井のパックだった。1020人規模の大集団だったのと引いてないひとが何人もいたので私も便乗した。集団走に慣れていないのか体力切れか、左に間が空いていることが多かったので積極的に入っていった。前の5人くらいでずっと回しているような気がして、その中に玉井がいたのでそういう意味でも玉井のパックだった。単走中になりを潜めていたふくらはぎが産声を上げたが気にしていられない。無理に上げないでいるとそのうちに落ち着いてきて安堵した。5周目の終わり時に折り返しを見据えて前で漕いでいると「逃げる?」ととんでもない台詞が横から飛んできた。無理と言った折り返しから最終周、しっかり巡航上げられてしまった。もちろん集団と一緒についていくが、ラストスパートをかける余力はなく大集団の最後尾、しかも千切れてトランジエリアへ駆け込む。スパート位置次第ではもっと差が開いていただろうと思う。








Caption:呑み込まれた小林。焦点は玉井へ。

 

2nd run 19’06 31

 

 脚に違和感はあったがある程度走れそうなことに安心して1st run よりも優しい靴で走る。バイクがたくさん置いてあってだいぶ後ろの集団だったことを改めて実感する(実際完走59人中52)。若干ふくらはぎをかばいつつテンポよく走れているのを実感できていた。応援の声に掌の面を身体に平行にして振ったのはその現れ。金田さんとの差言われても困る。半周したところで玉井に追いついて声をかけたら一周差つけろよと煽られた。腹筋と背中は常に限界状態だったので気づいたらペースが落ちていた。あと2周のときに金田さんがゴールするところとすれ違った。1位?2位?えっ!?と驚いていると「小林ラストファイト!」って声が聞こえた気がして、ごめんなさいあと2周です…となった。金田さんの勇姿を特等席で見れて幸せ者です。スパートをかける勇気はなくて、結局半周だけ思いっきり腕振って二人抜いてフィニッシュ。もっと早くかけていたら2回目のやっほーが実現していたかもしれない。








Caption:金田さんゴールシーン。は私もいる^^

 

 ついていく、引かせる、でもいい位置にいるという弱者のレースを展開してなんとか完走までこぎ着けたわけだが、その中でいろんなひとと交差した。すごい楽しくて、これ(どれだ?)がしたいのだと改めて思った(閉じてるわけじゃないよ)。もっと高いレベルで、インカレで。今回はランはわたなべにペース作ってもらって、バイクは玉井に回収してもらって、金田さんはすれ違う化け物だった。応援は力だった。声張り上げてくれるひと、微笑んで手振ってくれるひと、写真や動画を残してくれるひと。レースに出る、枠の中で戦うというだけで爽快感が得られるトライアスロンは生涯スポーツに選ばれるだろうか。

 

 男子OPEN,女子OPENもアップや精神統一しつつ応援していたが、つらそ~頑張ってんな~と楽しかった。久しぶりのレースで怖かったけど楽しめてよかった。

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