2023/08/15

今回弱音吐きしかしないですごめんなさい

お疲れ様です。B3の小林です。館山合宿の振り返り。ちょっと斜めに見ないとやってられません。個人の生身の人間には言えなくても、文に起こして無機質な機構へ向けては発信できる。そう思ったのです。

 

・筆走り開幕ダッシュ

445分。夜はとうに明けていて互いの顔をたやすく確認できる。いない顔は幾つかあって苛立ちの中にあった。こんなことで苛立つ精神に違和感を感じたが、どうしようもない。524分、小林中野小島の3人パックで館山を目指して自転車を漕ぐ。謎パックなんて命名されていて、幾らにでも解釈できるその言霊だろうか。落車,パンク,考え得る災難がこのパックに集中した。

 

つくばから牛久を通って成田に行く道中である第一休憩所までは自分が引いた。去年の3月に冬眠終わりミドルライドと称して通った道だ。牛久市正直町の看板で爆笑した記憶が蘇った。つくばまわりは信号が多くて引っかかりがちだったのが、こじさん曰く、信号は技術。大都会千葉市である第二休憩所まで引いてもらったときにはロングライダーとしての格の違いを見せられた。30km/h弱で漕いでいたが一年生の中野もへばることなくついてきてくれる。頼もしいものだ。第三休憩所まではR16を使った。環状の国道で、高2のときに横須賀,大学1年生のときに野田に遊びに行くときに世話になった懐かしい名前。ああ、いろんなところへ行ったのだな。過去と今を結ぶのは直線じゃなくて環状なのだろう。ぐるっと一周してただいま第三休憩所。先に到着した他のパックたちと談笑してそろそろ行こうかと漕ぎだすと、中野の自転車がパンクした。ちゃちゃっと治すこじさん。感心するばかりである。しばらく漕ぐと、またパンク。タイヤに釘が刺さっていた。輪行DNFかあと思っていると、こじさんがサポートカーにタイヤを買ってきてもらうことを提案する。諦めない心は偉大です。

 

そこからはノンストップ。風に樹に海を感じながら、火力発電所群に海を邪魔されながら頭は海に満たされた。皆と1時間遅れで到着した。「練習時間まで自由行動」といってしまったので本当にみんなの動向がつかめなくなってしまい、16時まで不安であったが、集まってくれてよかった。その間は宿でどうすればしたいことができるのか、全く詰めれていなかったことを実感した。後から考えればHPが数年前の情報で役に立たないことを知っていたので考え得るインフラは全て洗い出して質問にかけておけばよかったのだが、甘すぎた。

 

・その場の思い付きで転機が効くのは多くの場合自分だけ。

集合後さっそく海へ行った。目的は海に慣れることと距離を把握してコースを作ること。遊泳区域のブイがたくさん置かれていて、つくばから持って行ったピンクアヒルのブイ(ごとぅー)は必要なさそうだった。どのブイで回るとどのくらいの距離になるのかを知りたくて泳力順に遠くのブイに行かせようとしたのだが指示が上手く伝わらなくごたついてしまった。これ以上なくかみ砕いたつもりだし、距離を測りたいという目的も伝えたし、右のブイから左のブイにかけて一個ずつ泳ぐ場所がずれていくという規則性も言っていることを理解する支えになると思っていたのだが、どうして伝わらなかったのだろう?そのときは戸惑いと苛立ちでいっぱいだったのだが、後から考えると概念が共有できていなかったのだろう。自分の中にあるコース図を伝える媒体としての自分の言語は貧弱だったのだ。具体的には紙に起こして見せれば一発だったろう。4年ぶりということもあって先輩から聞いた事前情報は具体的でなかったのだが、16時の集合までに下見しておいて図を書く時間はあった。責めるべきは「媒体は言語より紙」という責任者であれば当然であるような()伝え方の概念が弱いまま過ごしてきた自分の20年の吸収力と、そういうことを経験してきた人を補佐として置かなくても大丈夫だと肥大した慢心だと思うのだが、それは一層自尊心を傷つけた。しかし事実としてコース図ができた2日目以降は順調に回ったと思うのだ。その場の思い付きで転機が効くのは多くの場合自分だけ。

 

・これは俺たちに任せてね

1日目の練習後、2日目の練習するコース,距離,集合時間を詰めにかかった。東大合宿の荷物を待っている玉井とめいと、なぜかいてくれた渡邊とお店を探したが込み合っていてセブンイレブンで冷凍食品を買った。ちょっと卓球してご飯を食べて、ドタバタしている時間が一番楽しい。MTでざーーーっと明日の予定を言って解散。とりあえず一旦責任から解放された気になって安堵と悲しみが重なった。アクアスロンのコースを詰めようとしたらしのさんが「これは俺たちに任せてね」って言ってくれたのが、強制を伴った声に聞こえたのは疲れていたのだろうか。本当は、自分から振るべきことだった。強制して奪わないと寄越してくれないと思わせるような何か責任への執着のようなものがあった気がして、気づかないうちに自分を強く蝕んでいたと思う。それとない示唆では分からず、後日具体的に言われないと気づけないのも貧弱で貧弱で仕方ない。結局最後まで自分でできると思えることはやろうとしてしまった。

 

・正直、楽しめなかった

5:30-7:009:00-12:0015:00-18:00The 練習。銀河と競って最高のペースで走り抜けたアクアスロンも一気に1000m強泳いで楽しくなったロング泳も、最後にまた困惑させながら実行した浜ランリレーも、楽しかった。とっても楽しかったけど心はもう失敗と自尊心の崩壊でいっぱいで楽しさは大波に呑まれて霧散する。3日目の雨予報も相まって翌日9時解散とだけ伝えて事前にする予定だったBBQが始まった。ほろ酔いくらいだったらと思って口にしたお酒も手伝った。まわりがうるさい。星空と同化したくなって、意識を空に向けたができず、苛立って近くのものを蹴ってしまった気がする。花火なんてうるさいの極みだったし、もっと静かなところへ行きたかったので、部と離れてしまったのは申し訳なかったです。

 

・足踏み、失ったもの、欲しいもの

最終日。自走組は先に帰って、残ったひとたちで後片付けと掃除をした。何も言わなくても動いてくれて、とっても泣きそうだった。

責任者という立場の、なんと重くて複雑であることか。興味ない理解できないものとして遠ざけていたのを直視したのだからそれは当たり前で、脆弱で幼い青い心は一回潰れた。経験がないのだからと言えばそれまでだが、「したくなければしなければいい」という中学生時点で革命的であった古い行動規範はここで変革を迫られる。思想にかまけていたとは思わないが、自身一年前と比べると複雑な現実を前に何もできないでいるうちに覇気を失った気がする。「全てを手に入れる」ために必要なもの。自分を魅力的に見せ周囲へ利他的行動を促せるそのピークがかつて存在したと思う。館山合宿責任者というプロジェクトへの打通作戦に幾人かはただ過去の自分の遺物に呼応してくれた。インカレまで3週間を切った。いまできることは覇気を取り戻して全力でぶつかることだと思う。それは競技に限らず。そして自分が一番大事にしていることを再確認して、目標を見て見ぬふりした楽しい日々のうちに失ってしまわないことを。覇気を纏い続けるには、やはり力の限り進まなきゃいけないのだ。したくないこともしたいことにして、全力で楽しめたら。自分のことが好きという行動原理に疑問を投げかけてしまう前に。

 

机上の理想の空論はここで終わります。くよくよも終わります。続きはまた、数か月後の部ログで。

 

 

 

 

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