2017/08/05

より良い部の運営のために

こんばんは。和間です。
そろそろ幹部の任期も終わりますが、思うことがあるので投稿させていただきます。

匠がいつしか書いてくれたように、トライアスロンの魅力のうちの一つ「柔軟さ」

ショートも、スプリントも、ミドルも、ロングも、アイアンマンもそれぞれの競技特性を有し、それぞれに魅力があります。
世界のレベルで、全国のレベルで、学生レベルで、実力を競い、上を目指すやりがい、自分との勝負があり、それに魅せられ勝負する人が一方で、
健康のため、体を動かすことが楽しいから、自然の中でスポーツできることを楽しみたいからなど、タイムや順位といった記録を狙う競技とは一線を画して楽しみを見出す人もいます。

しかし、時として、部の方向性などを定めるときに障壁になることを、つくトラの部員であれば経験して来たと思います。
決して簡単なことではない。一筋縄ではいかない。そのことを、この一年の運営でことさらに思い知らされることとなりました。
なぜ、私たちは「筑波大学トライアスロン部」として行動しているのでしょうか。何に重きを置いて部を運営すれば、はたまた部と関わっていけば良いのでしょうか。

僕は、つくトラが構成員や運営陣が流動的に変わる学生トライアスロン団体であると云う特徴から、「柔軟性」を最重視するべきなのではないかと云う結論に至りました。

企業や指導者などの強いバックグラウンドがある団体であれば、一つの方針を掲げて、その方針に賛同する人がその団体に属すれば良いでしょう。
方針が定まっている方が、練習や運営もより合理的になるし、スマートに行えるだろう。とても魅力的な団体であると思います。
典型例がクラブチームでしょう。学生トライアスロン団体でも、しっかり監督を据えていたり、OBさんの影響や、学校の雰囲気が強かったりすれば可能であると思います。

しかし、一方で、つくトラのような流動的に変化しうる団体では、方針を固めると云うのはあまりスマートでないように感じます。
(ここで云う「方針を固める」と云うのは5~10年単位でのことです。1年ごとに方針を変わりうることは指していません)
極論言えば、来年の新入生が全員「ロングしかやりたくない」って言って入って来たら対応できなくなってしまうでしょう。
現在でも、部内にロングをやりたい部員がいて、思いの通りに練習できていないのだろうなというのは、
薄々感じていますし、解決策を見つけることができないのも苦しく思います。

では、方針を固めないのであれば重要なことはなんでしょうか。その答えが「柔軟性」であると思います。
ここでいう「柔軟性」とは何でしょうか。僕の意図している「柔軟性」は「多様性を最大限認める部の運営を行う」ことです。
当たり前ですが、これはとても大変なことです。上で挙げたクラブチームとかの運営より数倍難しいことであると思います。
ですが、うまく行うことができれば、多くの仲間とともにトライアスロンを楽しむことが可能になります。
僕なりに考えた「柔軟性」を持った部を作り上げるために重要なことを、ここに記しておこうと思います。

では「柔軟性」を持って部の運営をしていくためには、何が必要なのでしょうか。
つくトラでは、ODの学生大会を主眼に置いている人をはじめに、ODで全国・世界を狙う人、ロングなどのその他のディスタンスで勝負したい人、
他人じゃなく自分と勝負したい人、タイムを気にせず自然の中でレースしたい人などなど、様々な人がいます。
そんな中でやっていくには以下のことが重要だと思います。

自分の意思をしっかり伝える
 自分がどういうスタイルでやっていくのか、自分はどのようにトライアスロンと関わっていきたいのか。
 MTだったり、大会の時の一人一言だったりと区切りの際に意思表明をしっかり部員全体に伝えていくことが必要です。
自分の要望を伝える
 スタイルを伝えた上で、自分のやりたいことが今の部でできない場合、幹部に相談したり、
 MTで発案したりして自分のやりたいことをみんなに伝えていくことが重要です。
 「無理だから」と自分一人で抱え込んでストレスを溜めたり、のではなく、部員のやりたいことが、
 可能な限り最大限に認められるのが「柔軟性」のある部だと思います。
他人の主張を認める
 新しく出てくる意見はもちろん簡単に実現できないこともあるでしょうし、違うスタイルの人からしたら
 理解できない意見かもしれません。でも、そこを乗り越えることが重要です。
 新しい意見が熱意に溢れているのであれば、同じ仲間の目標を支えるために協力するのが仲間だと思います。
その上で、最高の打開策を見つける
 時に、新しい意見は既存の意見と真っ向から衝突することになるかもしれません。
 その際には、お互いの意見を十二分に尊重し、その上で部全体で考えた場合や、新しい意見への熱意などを考慮し、
 議論を尽くした上で、可能な限り最高の打開策を見つけることが重要です。
自分の行動に責任を持つ
 最後に、一人一人が自身の行動に責任を持つことが重要です。「何か新しいことをやりたい」と言っている人が
 無責任な行動していたら、周りはその人の意見を認めたいとは思わないでしょう。
 そうすると新しい意見は認められず、不満が溜まってしまうかもしれません。

ここまで、いろいろと述べて来ましたが、短くまとめた、とても参考になる言葉があったので引用しておきます。

何か問題があると感じたのならば、疑問のままにせず、打開策を考えること。それを文句のように突きつけるのではなく、建設的な手法で変更に導くこと。そして、実行すること。
~向田 (2015日本学生トライアスロン連合 学生委員長)~
引用元:JUTUブログ(リンクはこちら) 2017/08/05現在

大学生とはいえ、もう大人です。他人とコミュニケーションを図り、建設的な議論をする能力は十分に持っているはずです。必要なら仲間と協力するのも良いでしょう。
このような「柔軟性」は、完全ではないものの(下線部追記:2017/08/06)つくトラで(少なくともここ数年は)受け継がれて来た伝統であり、トライアスロンという競技の特性をとてもよく表しているとも思います。
もし、本当に「現状が不満だけれども、議論するのがめんどくさい」という人がいたら、言い方はきつくなりますが、
部を離れて自分の方針と合致する別の団体でトライアスロンをやれば良いと(個人的には)思います。

無論、僕個人としてはそういうことが望ましいわけではなく、部全体として「柔軟性」のある部になって欲しいのですが、不満の溜まる状況で在籍していてもお互いに良いことがないと思うので、上の意見は最終手段として考えている程度です。

この「柔軟性」のある部を目指した運営をするのはとても大変だと思います。そろそろ幹部から身を引く身としてこのようなことを残すのはある意味無責任に思えるかもしれませんが、1年間幹部をやり抜いた今でないと考えに至らない意見であったと思います。勿論幹部から身を引いた後も、できる限りの協力はしたいと思っています。
ですが、達成できれば最高のチームになることができるのではと思います。

運営に携わり、多くの問題にぶち当たって、いろんな人に言いたいことがありましたが、まとまった意見としては全体に有効な意見であると考えたので今回投稿させていただきました。
本来なら、個別の案件に関連する人と直接話して解決するべきだったのですが、そこまでする余裕がなく、このような場で間接的に訴えるような形になってしまったのは自分の実力不足だったと思います。

あくまで一個人の意見ですが、多くの人に読んでいただき、自分なりの意見を持っていただければ幸いです。
同時に、理解してもらって「柔軟性」のある部の運営を進めていってくれる人がいればこの上ないと思います。


長文失礼しました。インカレまでやれることやって頑張りましょう!