2016/03/15

IRONMAN episode1 ―FORCE NOT AWAKEN―

―プロローグ―

  あれほど透き通っていた水面はまだ黒いままだ。ウェットスーツに包まれた半身は既にその水の中に浸かっている。
  この時期のニュージーの夜明けは遅い。正面の空が徐々に明るくなっていき、それと同時に水面が徐々に輝きを得ていく――
――スタートの号砲が鳴り響いた。

…………………………………………………………………………………………………………..

気取った出だしですみません。
無事にニュージーより帰還しました4年の近藤です。
ブログに投稿するのが遅くなってしまいましたが(それだけ書くのが大変だったのだと察して下さい)、今回のブログは、ニュージーランドで行われたアイアンマンについてのレースレポートです。

IRONMAN...


それは...


 
 




違いますね。世間的には間違っていないけど。トライアスリート的には間違ってます。
 
 
 
 
....気を取り直して、
 
IRONMAN...
それは...
 
スイム3.8㎞、バイク180㎞、ラン42.195㎞という、トライアスロンの究極レース。
完走者はアイアンマン、鉄人の称号を手にすることができる。

僕が1年生の時に、当時M2だった荒木さんやこのかさんが同じニュージーランドのアイアンマンに出ていて、自分も卒業する時に絶対出たい!、と思っていました。その夢を叶えるべく、練習を続けてきたのです。

幹部だった頃、小竹やテツ達と、卒業旅行で出ようぜ!、って言っていたこのアイアンマン。
筑波の同期は誰もいないけれど、この闘いに挑むメンバーは、学習院の安藤、小林(コバシ)Afroのカズ、比企野、Northの徳間(とっくん)、そして僕の6人。



 このブログ、実は文字数は現在17000字という、大学4年間で書いた文章では卒論の次に長いという大作になりました(なお執筆中につき、下手したら2万字超えるかもです)
 
 長いわ、と思う人もいると思いますが(実際長い)、実は今回の遠征のメンバーの中に、2013年の荒木さんのブログをめちゃくちゃ読み込んでいる奴がいて、何かわからないことで僕らが話し合っていると「でも荒木さんのブログには~って書いてあった」というくらい、荒木さんのブログがバイブル的存在となっていたことに嫉妬感動し、それなら自分も荒木さんに対抗して、アイアンマンに臨む学生トライアスリートにとってのバイブル的なブログを書いてやろう、と密かに誓ったという経緯があるのです(そのため、割とどうでもよさげなことも(特にハプニング系については)詳細に書いてます)。

 

 ただ、アイアンマンのエキスパートの石倉さんと共に行った荒木さんの、その遠征をはじめ、レース、ブログが教科書のようなお手本だとしたら、僕の遠征、レース、ブログは赤点ギリギリの答案用紙である。荒木さんには遠く及ばない。だが、失敗から学ぶこともあろう。もう一度言っておく。荒木さんが教科書のようなお手本だとしたら、僕は赤点ギリギリの答案用紙である。失敗から学んでくれ。

 

長〜く長〜くなりますが、6人の初めての”IRONMAN”という冒険譚をお楽しみ下さい。

 

…………………………………………………………………………………………………………..

2/29
パッキング。

 マツナガさんからいただいた梱包用の段ボールにバイクを解体し、パッキングする。
ハンドル、ペダルなどを外し、丁寧に詰めていく。輸送中に壊れることのないように、特にディレーラーやフロントフォークにプチプチや新聞紙を巻く。
 バイクだけでは、重さは10kgもない。ここに、ウェットやヘルメット、着替えなどを、重量制限の23kg以内に収まるように体重計に時々乗せながら、ギリギリまで詰めていく(ニュージーランド航空は重量制限が23kg以内です。これを超えると超過料金として13000円払わなくてはならない)。
 当初は石倉さんからバイクケースをお借りしようかと考えていたが、石倉さんからいただいたアドバイスによると、段ボールのほうがバイクケースよりも軽いため重量制限を超えにくい、ということだったが、これが大正解。荷物を全部詰め込んでもあと2.5kg近くは入る。途中、後輩たちから励ましとも冷やかしとも言えるムービーをいただき、それに答える程度には余裕があり、無事にパッキングを終える。
 
バイク本体のみ完了。ここからさらにウェットなどを詰めます。

3/1
出発の日。
出発地は羽田空港、ではなくて成田空港。これは僕にとって最初にして最大の関門。なにせこの前のインカレは、成田発なのに間違えて羽田に行ってしまい、フライトを逃すというミスを犯したからだ。

みゅうちゃん達の動画のおかげもあり、無事に成田空港に到着(ただし、『成田空港駅』ではなくてただの『成田駅』に行きかけたのは秘密だ)。電車で行ったため、バイク段ボールを運ぶのが大変だった

空港で5人のメンバーと合流。比企野が来るのは遅かったけど。

左からカズ(アフロ)、コバシ(学習院)、とっくん(ノース)、安藤(学)、比企野(ア)
※逆光でごめんなさい。(撮影者 近藤)
 
 僕以外のみんなは、キャスター付きのバイクケース。頑丈そうで、壊れなさそう。この時点で、自分のバイクが輸送中に壊れないか不安に思う。キャスターいいなぁ
 6人が1番心配していたことそれは、無事に出国できるかどうか。バイクケースの重量は23㎏以内でないと超過料金として1万円近く払わなくてはならないこと、バイクが輸送中に壊れはしないかということ、などなど不安要素はたくさん。

荷物預け場所の近くには重量計がたくさんあり、そこで全員バイクケースの重さを測る。オーバーしている人は、中身をもう一度開け、重さにまだ余裕のある人に代わりに入れてもらい、減量する。僕はあと2kgは入るので、安藤の補給食とカズのサドルバックを代わりに詰める。チームプレーにより、全員23kg以内に収める。

いろいろな手続きを踏んで、ようやくバイクを預けることができた。

バイクを預ける比企野。
 
そして、最後は手荷物検査。液体や金属などはNG。引っかかることはないだろう、スムーズに通過、と思いきやカズが引っかかる。なんとバイク工具(チェーンカッターやニッパーなど)を持っていたらしい。ここでバイク工具を捨てずに持っていくために別の手続きが必要なため、しばしカズ待ち。

カズは無事に手続きが終わったらしく、ようやく搭乗へ。これは問題なくクリア。出国できるかどうかが1番心配だとみんなで話していたので、一安心。

 出発時間は18:30で、ニュージーランドに到着するのは現地時間で翌日の9:15。時差は4時間あるので(意外!!)飛行時間は実に約11時間。暇だ、と思いきや最近の飛行機はとても設備がすごく、座席に付けられた画面はタッチパネル。音楽も聴けるし映画も観ることができる。日本人向けに、ドリカムや福山雅治も聴けるし、スターウォーズの最新作やバクマンも観れる。すげええええ
 
 
映画、音楽、ゲーム、、、と充実していました。二段目の一番端の、「Seat Chat」というのはラインみたいなもので、座席間でチャットができます。6人でどうでもいい会話しかしていなかった。ほんとにくだらない内容だった。
スターウォーズの最新作。「図書館戦争」や「アナ雪」もありました。
 
 
バクマンを観る。ヒロインかわいい。
 

次にスターウォーズ。卒論出したその日の夜に観たなぁ...。2回目だけどやっぱいいね。ただし、スターウォーズは途中で寝た。隣の比企野曰く、ヒロインのフォースが覚醒する前に僕は寝てしまったらしい。FORCE NOT AWAKEN.
さて、今回はこれでおしまい。
次回作にご期待ください。


―次回に続く―

0 件のコメント:

コメントを投稿